誕生石の起源と歴史
誕生石の起源と歴史の背景を知る
1年の12ヵ月に特定の宝石を選定し、自分の生まれた月の宝石を身に着けるという誕生石の習慣は現在では世界中で広く浸透しています。
誕生石の起源は聖書の時代にまではるか遡ります。聖書には宝石についての記述が度々記されています。旧約聖書の「出エジプト記」には、モーゼの兄大祭司アロンが身に着ける胸当てに飾られる12個の宝石が主によって仰せられたと書かれています。
20世紀になったアメリカには、宝石商で有名なユダヤ人たちが数多く移住し、宝石の交易を活発に行っていました。
交易が活発になるにつれ、’ 誕生石 ’という西洋において既に浸透していた文化は、世界中に広まっていきました。そこで今から100年ほど前の1912年アメリカの宝飾品協会(現在のJewellers of America)が初めて、石を各月に当てはめ『誕生石』を選定し、統一をしました。
それをベースとして、他の国々も続いてその土地・文化に合った誕生石をアレンジし、制定していきました。 日本では、1958年 にアメリカの原則をベースに、桃の節句にちなんで3月にはサンゴ、新緑の季節5月には緑色の翡翠を追加し、制定しました。日本では、自分の生まれた月に当てはまった石だけを、1年中身につけるのが主流ですが、誕生石には治癒力とその治療的影響について、多くの伝説と神話があり、その伝説によると、割り当てられた月にその宝石を身に着けると、その癒しの力が高まったそうです。
そしてその十分な効果を得るために、12の全ての石を持ち、毎月身に着けていたそうです。
誕生石とは、約1300年前 古く宗教文化的に起こった西洋での習わしが、約100年前にアメリカで公式制定されたものなのです。